正しい紳士服の選び方

Yシャツの柄

スーツの色やデザインも、実践的なビジネス用途では限られたものになります。まさか会社にピンクのスーツを着て行くわけにもいきません。ですが、その下に着るワイシャツであればハナシは別です。

ワイシャツには実にさまざまな柄があり、しかもビジネスシーンにおいてもある程度幅を広く選ぶことができます。ネクタイの柄と相まって、固定されがちなビジネススタイルを個性豊かなものにすることができる要素がワイシャツでもあるのです。ただ、それにもやはり限度というものがありますから、あまり突飛なデザインのワイシャツや極端に派手なものは人に違和感を与えることにもなりかねません。その点は気をつけた方がいいでしょう。

ワイシャツの無難な色は「白」が定番です。ただ、白の無地となるとスタンダード中のスタンダードであり、着こなしも逆に難しいものになります。白の無地のワイシャツは特に「汚れ」が目立ってしまいます。日々着用していると、どうしても洗濯だけでは落とせない汚れが付着してしまうものです。また、形状記憶の機能を備えていないワイシャツであれば、洗濯したあとのアイロンが欠かせなくなるでしょう。ワイシャツで一番気をつけたいことはその「汚れ」と「シワ」です。袖を通した時点からどことなくくすんでいたり、形が整っていなかったりということになってしまうと、真っ白であっても不潔なイメージとなってしまいます。

それらのことを防ぐためには、ある程度柄が入り、且つ形状記憶の要素を備えたワイシャツが望ましいでしょう。さらには、「サイズ」がキッチリと合っていることも大切です。なんだか大きい、なんだか小さいというような「サイズが合わない」ワイシャツも着ていてみっともないものです。自分のカラダのサイズに合ったワイシャツを選ぶようにしたいものです。

ビジネスシーンにおいては濃い色のワイシャツは敬遠されます。真っ黒であったり、真っ赤であったりと、目に優しくない色のワイシャツは敬遠されることが多いのです。やはり「白」をベースにした淡い色合い、爽やかな色合いのワイシャツが基本だと言えるでしょう。夏場は特に上着を着ずにワイシャツだけで過ごす局面も多くなります。そのような局面ではそのワイシャツこそがビジネス上の戦闘服になります。ダボダボであったり、汚れていたり、シワが多かったりするだけで、なんだかその人が「みっともない」という風に見えてしまうものです。そのようなことが起こらないように、自分のカラダに合った、人に対して違和感を与えないようなデザインのものを選ぶようにしたいものです。

これらのことを前提にしたとしても、ワイシャツは実に選択の幅が広くなります。唯一「個性」を見せることができるといっても過言ではない要素であり、ビジネススタイルを「どれだけ着こなしているか」ということが問われる要素にもなります。ワイシャツを制することでスーツがシンプルでも十分に自分らしいスタイルを体現することができます。ワイシャツの選択が人に与える効果というものは言葉以上のものがあります。「さわやかな人だな」とか、「おしゃれな人」という評価を得たいのであれば、このワイシャツに関してはじっくりと選び抜いてもいいのではないでしょうか。