正しい紳士服の選び方

クールビズでお困りですか?

ネクタイを着用せず、上着も着なくてもいいという「クールビズ」。ただネクタイを外して上着を脱げば成立するというものではありません。クールビズの着こなしは案外難しいものです。

上着を着る、ネクタイを着用するということが当たり前だった時代は過去のものです。現在ではさまざまなスタイルが「ビジネススタイル」として成立していて、さまざまな着こなしの人と接することもあります。「クールビズ」はその中でももっとも多様化したスタイルで、ただワイシャツからネクタイを外しただけという会社もあれば、ポロシャツとチノパンでも良いという会社もあります。また、「かりゆしスタイル」などのさらにラフな格好をしているところもあります。

もともと「クールビズ」は涼しい格好をして冷房を弱めに設定するようにしようという試みです。上着を着てしまっているとどうしても冷房を強めに設定してしまうものです。上着を着用している男性であれば良いのですが、気候に合わせた格好をする女性ではそれでは寒すぎるのです。さらには必要以上に冷房をつけることで電気代などの経費もかさんでしまいます。「クールビズ」はそのような「形式に囚われるが故に起きてしまう意味のない不都合」を解消するためのものでもあるのです。

ですが、それまでスーツにネクタイで決めていた人にとっては、突然のクールビズ転換はどのような着こなしをすればいいのかわからなくなってしまうものです。ただネクタイを外しただけでは、ワイシャツの襟が成立しなかったり、スーツ以外のパンツなど、どのようなものを着用すればいいのかわからなかったりします。世の中には「ビジネスカジュアル」というスタイルもあり、それとクールビズは何が違うのかよくわからないということもあるでしょう。また、自分の職場では「どのようなクールビズ」が良いのかということの判断に迷うこともあるかもしれません。

一番いい方法は、ひとまず自分は待ってみるということです。そのスタイルを率先して導入してくれる人の登場を待って、自分がどうするか決めるということ楽かもしれません。職場によってクールビズのスタイルの常識も違うものです。その場で成立する「風潮」というものがあり、選択に困るような幅のある定義では「みんながどうするか」ということを観察するのが一番良いかもしれません。上司が率先してクールビズスタイルに転換してくれるかもしれませんし、若い人がバランス良く着こなすかもしれません。

クールビズの範囲もかなり広いものになってしまったため、どこまでが許されるのか、どの程度であればその場に合っているのか、なかなかわからないものです。判断できないうちに転換してしまうよりも、まずは待ってみて様子を伺うことで、「どのようなものを着用すればいいのか」ということがわかるかもしれません。自分で決めればいいのかもしれませんが、スーツを着ていればよかった頃に比べると、はみ出してしまう可能性も高いのです。そのようなムダな不安を抱えるくらいであれば、自分は少し待ってみて、みんながどうするのかということを探ってみてもいいのではないでしょうか。自然と、その場にトレンドが出来るはずです。それからでも転換は遅くないのであれば、待ちましょう。